北海道交通事故被害者の会の皆様よりのお招きを受け、札幌市、後楽園ホテル
にて分離信号講演を行わせて頂きます。一般の方々もお受けしておりますので
ご希望の方は、事務局までご連絡ください。

私たち市民の手で「子どもの命を守る心の輪」を広げて行きましょう

北海道交通事故被害者の会主催後援会

日時;5月12日(土)   13:30〜14:45            
場所;札幌市中央区大通り西8丁目 後楽園ホテル 地下2階「クレスト」

講師 長谷智喜

演 題

被害者の視点から考える交通安全
〜分離信号の必要性について〜

1、上川橋交差点左折蹂躙事故         
2、道路交通の危険とは            
3、不確実な人間の注意力           
4、一般交差点は人命を的にした        
 ロシアンルーレット「構造死」      
5、歩行者の安全が守れる「分離信号」とは   
6、運動の広がりと警察庁分離信号増設の方針  
7、被害者から見る交通安全運動        
8、危険度の高い通学路に分離信号設置を求めよう

主催   北海道交通事故被害者の会 
事務局(北海道交通安全協会活動推進センター内)
011-233-5130


関連記事 1

北海道新聞 2001年5月8日

問う 車優先社会
第1部 安全な道を求めて 分離信号
「子供の命守って」 訴え8年

二十世紀を代表する文明の利器ともいわれる自動車。現代社会の隅々に入り込み、乗る
側には便利で快適な道具だ。しかし事故の犠牲者はいっこうに減らず、歩行中の高齢者や
子供が巻き込まれる例も目立つ。歩く人がないがしろにされていないか、道は本来だれの
ものなのか。そんな疑問を胸に車優先社会を問い直す長期取材に出た。第一部は、安心し
て歩ける道を求める市民や自治体の取り組みを各地から報告する。

札幌市の中心部、三越デパート前の交差点。信号が青に変わると車は全部ストップ、歩行者が四方から一斉に渡り始める。事故の心配がなく、会話をしながら渡る買い物客も多い。
こうした歩行者と車の進行を時間で完全に分けるのを「分離信号」と呼ぶ。歩行者の安全を優先したシステムだ。
警察庁は昨年暮れ、分離信号を大幅に増やす考えを打ち出した。従来の「渋滞を招くので…」という方針の転換だった。転換の陰には、ある夫婦の八年間にもおよぶ戦いがあった。

一九九二年十一月十一日朝。東京都八王子市の病院職員、長谷智喜さん(47)と妻がつえさん(47)の長男で当時小学五年の元喜君(11)が、自宅近くの丁字路交差点を渡る途
中、左折してきたダンプカーに巻き込まれ、頭をひかれて死亡した。
現場検証に立ち会った長谷さんは「青信号だったのに、なんで・・・」と何度もつぶやいた。現場の信号は、歩行者と右・左折の車が交差点内で行き交う一般的な「非分離信号」だった。事故後、長谷さんや学校関係者は、現場の信号機を分離信号に換えるるよう警視庁に要請した。しかし「信号は守られているる。転換の必要はない」と拒否された。

その後も各地で非分離信号交差点での事故が相次ぎ、長谷さんの危機感は膨らんだ。「一カ所の信号を換えるだけではだめだ。元喜と同じ事故は各地で起きている。全国に広めたい」とも思った。
加害者以上に、危険な交差点を放置する無責任な行政を許せなかった。
九五年、長谷さんは加害者と、信号を管理する都に損害賠償を求める裁判を起こした。真の狙いは、人命より車優先の交通行政を糾弾することだった。二年後に判決が出た。
「この交差点の危険性は高くない」とし、長谷さんの訴えを棄却、控訴審も敗訴した。
しかしマスコミは異例の信号機裁判に注目し、元喜君の事故や長谷さんらの運動についても詳しく報じた。長谷さん自身も九九年、「子どもの命を守る分離信号」(生活思想社)という本を出版。インターネットのホームページも開設し、交通安全の講演会にもでかけて主張を訴えた。

共感の輪は広がり、分離信号は地元や関東各地に設置されるようになった。世論の動きを見た警察庁が方針を転換して研究会を設け、通学路から分離信号を重点配置する方針を示した。現在、この方式の交差点は全国に約千二百カ所。まだ全体の一%に満たないが、着実に増えている。

長谷さん夫妻は今月十二日午後一時半から、札幌市内の後楽園ホテルで講演(参加無料)。車優先社会を間い直す道内の市民団体と交流する。
道警によると、道内の分離信号は三越前を含め五カ所だけで、今後の具体的な設置計画はない。「北海道でも分離信号が普及してほしい。人間を優先させ、元喜の悲劇を繰り返さないためにも…」。長谷さんは八年間の戦いの思いをかみしめた。


関連記事 2

毎日新聞 札幌 2001.5.13 

  被害者の視点から考える
 札幌で後援会
「分離信号」必要性訴え

「被害者の視点から考える交通安全」をテーマ
にした講演会(北海道交通事故被害者の会主催)
が12日、札幌市内のホテルで開かれた=写真。歩
行者の事故防止運動に取り組んでいる東京都八王
子市の病院職員、長谷智喜さん(47)が、横断歩道
が青信号の時に車が通らない「分離信号」の必要性
性を訴えた。                

長谷さんの長男元喜さん(当時11歳、小学5年)
は92年11月、通学路の交差点の横断歩道を青信号
で渡っていたところ、左折したダンプにひかれ即
死した。                  
長谷さんは「子供たちが何の落ち度もないのに
命を奪われる事故が後を絶たない。交差点内の安
全を運転手の不確実な注意力に頼っているから
だ」と「非分離信号」の問題点を指摘。分離信号
の普及でF被害者と加害者を生まないA社会的な
不安の解消B歩行者保護の教育的効果−−が期待
できるとし、「分離信号を求める声を地域で上げ
ることが本当の交通安全につながる」と語った。

会場では、同会の前田敏章代表はじめメンバー
ら約60人が熱心に聴き入っていた。     
【武藤佳正】

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